揖夜神社の祭

揖夜神社の祭

8月穂掛祭・一ツ石神幸祭

揖夜神社の穂掛祭(ほかけまつり)および一ツ石神幸祭(ひとついししんこうさい)は、重要な神事であり、近郊近在に知られた賑やかな祭りです。

穂掛祭陸行列

穂掛祭
 祭の前日に、中海の袖師ヶ浦で禊を修した後、社務所において新米をもって神酒や焼米などの神饌を調理し、当日穂掛榊(稲穂を榊に掛け瓢豇を付ける)を作って七十五か所に捧げ、その神饌をお供えする。かつては祭日不定日で、当年熟稲の早晩によって臨時日を定めていたが、現今は八月二十八日をもって祭日としています。

一ツ石での神事

一ツ石神幸祭
 袖師ヶ浦の沖にある一ツ石まで神輿を舟に載せてお運びし、禊を修して祭事を斎行する。かつては七月二十八日に行っていたが、現今は穂掛祭当日の午後、当社の前灘より神船を出し、多数の船が先曳をなして祭事を執り行っている。本殿内の壁にその様子が描かれています。
 毎年8月28日に斎行される近郊近在に知られた賑やかな祭です。当日は、祭事の前に境内にある祓所にて湯立の神事(禊と祓いを併せもつ祭事)を行い、神輿、神船、道中すべてを祓ったのち神社での祭事が始まります。神社での祭典の後、神様がお乗りになったお神輿は神職や氏子達に護られ近くの灘から神船に移られて、海路を袖師ヶ浦の沖にある神石「一ツ石」へ向かわれます。その神船は、色々な御旗などで飾られた数艘の供船に護られて一列に並んで進みます。「一ツ石」での豊漁祈願が終わると、神船は夕方に町内西の西灘に着き、陸船にお移りになると各町内の飾り付けられた氏子等の山車(陸船)に護られて陸路を揖夜神社にお帰りになります。

4月【祈年祭】

祈年祭-社務所前での整列

祈年祭-参拝客

その年の五穀豊穣を祈願する祭で、「としごえのまつり」とも言います。新嘗祭が収穫感謝祭であるのに対して、農耕開始にあたっての豊穣祈願祭であるといえます。当社では4月19日に斎行しており、その時に大国主大神<大巳貴命(おおなむちのみこと)>さまに福縁を授かるようお祈りをする「福神祭」を併せて斎行します。

6月【輪越し祭(夏越し大祓祭)】

 6月30日に揖夜神社で輪越し祭(夏越し大祓祭)が斎行されます。
この祭は年初から健康、無事に過ごされたことに感謝し、これからの半年の健康、無事を祈念する祭りです。
  当日は境内に真菰(まこも)で作った茅の輪が飾られて、この中を通ると御蔭がいただけます。真菰は「古来より神宿る草」といわれており、現在では真菰で茅の輪を作る神社は数が少なくなっているようです。

10月【例大祭】

例大祭-随神門前

例大祭-鳥居付近

神社の特別な由緒がある日に執り行うことが多く、当社では10月19日を例大祭の日としています。例大祭とは通称で正式には大祭式例祭と言います。

11月【新嘗祭】

新嘗祭-御仮殿での祭典

新嘗祭-奉納品

 「しんじょうさい」「にいなめのまつり」と言います。稲の収穫を祝い、感謝する古くからの祭儀で、11月25日に斎行されます。天皇が新穀を天神・地祇にお供えし、みずからも食してその恩恵を頂き、力を授けられます。当社では古くからこの祭に併せて「庭積祭」を斎行します。これは氏子の皆様が農業、商業、漁業等においてその年に丹精込めて作られたり、収穫された品々を神前にお供えして感謝申し上げる祭事です。